古材念珠

【新薬師寺貫主 中田聖観猊下のお箱書と花押】

今回「光明皇后 新薬師寺 古材念珠」の頒布のために、新薬師寺貫主であられる中田聖観猊下が特別に筆をお取りくださいました。聖観猊下は御年88歳のご高齢でいらっしゃいます。
米寿を迎えられた感謝とご寺院にまつわるえにし深いお念珠のために、そしてわれわれ衆生の平安を祈願してご揮毫をいただける事となった次第です。それを桐箱蓋裏に入れさせていただきました。
さらにご家運隆盛を祈念して、新薬師寺の寺印を桐箱ひとつひとつに頂戴いたしました。

【霊験あらたかな新薬師寺】

新薬師寺は東大寺の別格本山であり、天平19年(747)聖武天皇の病気平癒祈願のため、勅願により光明皇后が建立された名刹です。当時の南都十大寺の一つに数えられています。ご本尊は「薬師如来坐像」(国宝)であり、われわれ衆生の健康と平安を祈願するたいへんにありがたい奈良屈指の国宝ご寺院です。
また、新薬師寺の「新」とは新しいという意味ではなく、霊験が「あらたかな」という意味で、あらたかな薬師寺、新薬師寺と呼ばれる由縁です。

【本堂(国宝)の古材を使ったお念珠】

新薬師寺には「薬師如来坐像」、「十二神将」をはじめ建築、彫刻、絵画、工芸などあらゆる分野にわたって数多くの国宝、重要文化財が収蔵されております。
今回の両「お念珠」に使われた古材は、平成6年から8年にかけて行われた本堂平成大改修の際に得られたたいへん貴重な材であり、この古材が1300年近くにも及ぶ永い歴史の中、仏様の教えを守り抜いてきたのです。
さらに今回、すべてのお念珠に新薬師寺貫主中田聖観猊下のご祈祷をいただき、二度と入手が不可能なたいへん貴重な「お念珠」となりました。
また、皆様から寄せられました売上の一部を新薬師寺の復興保護の一助として役立たせていただきます。

【お念珠について】

人間には108の煩悩があるといわれています。珠のひとつずつがそれらの煩悩を司る仏様をあらわしておりますので、お念珠は人間のあらゆる煩悩を引き受けてくださるといわれます。そのため古来より厄除け、お守りとしての役割をも担ってくださるのです。
今回のお念珠は、毎日ご家のご先祖様を祭るご仏壇にお参りする際にお使いいただくものです。ですから大きさに男女の区別はありません。もちろんご葬儀にもお使いいただけます。各ご宗派共通の形をとらせていただきました。
また、腕輪念珠は常日頃手首につけて、毎日薬師如来様のご守護をいただきます。