9Hから9Bの鉛筆を駆使して描かれる木下晋の作品は、決して色彩豊かないわゆる「絵のような絵」ではない。しかしそこに描かれた人々の人生と息づかいが真実味のある説得力を以って観るものに語りかけてくる。絵空事ではない人間の生き様がそこにはある。それが美しい。